《訪問看護》
市場規模及び損益概況
訪問看護事業の市場規模は、約1,600億円となっており、全国で約31万人が利用していると言われています。
平均要介護度は2.97で訪問介護に比べて重く、要介護4〜5が約4割を占めています。
平均的な事業所の規模は、約5人の訪問看護職員が在籍し、売上高37百万円のうち、97%が介護料収入で事業利益率は3.6%となっています。
人件費比率は80%で訪問介護を上回ります。
訪問1回あたりの売り上げは全国平均10.8千円となっており、訪問看護職員1人の1ヵ月間の訪問回数は全国平均57回です。
月間総訪問回数が400件を超える大規模事業所の全国平均は72回であり、事業所の規模により生産性に差が生じています。
事業分析の視座
収支構造上の特徴は訪問介護に類似しており、看護師1人あたりの訪問数と訪問効率の確保が重要となります。
ただし、利用者確保の観点からみた場合、訪問介護と比べて医療機関からの退院患者の利用者が多く、医療関係と関係構築が重要といえます。
また、専門職である看護師のマネジメントを行える管理者層の確保も重要となってきます。